被リンクとは
被リンクは、他のサイトから、自分のサイトのページに向けて張られたリンクです。バックリンクと呼ばれることもあります。
リンクには向きがあります。同じサイトの中でページどうしをつなぐものが内部リンク、自分のサイトから他のサイトへ向かうものが外部リンク(発リンク)、他のサイトから自分のサイトへ向かうものが被リンクです。内部リンクと外部リンクは自分で張れますが、被リンクを張るのは相手のサイトです。この点が、ほかの2つと大きく違います。
SEO対策は、サイトの作りを整えること、検索する人の疑問に答えるページを作ること、ほかのサイトや人から評価されることの3つに分けて説明されることがあります。被リンクは、3つ目にあたる施策の代表例です。施策の全体像と、どの順番で手を付けるかは、SEO対策の記事でまとめています。
被リンクがSEOに効く理由
被リンクがSEOに効く理由は、大きく2つあります。
1つ目は、見つけてもらう経路になることです。 Googleは、SEOスターターガイドで、新しいページの多くはすでに知っているページからリンクをたどって見つけていると書いています。そのリンクの多くは、他のサイトから張られたものだとしています。どこからもリンクされていないページは、見つけてもらうまでに時間がかかります。
2つ目は、評価の手がかりになることです。 他のサイトが特定のページにリンクするのは、そのページを読者に紹介したいと考えたときです。Googleの基本的な仕組みの1つであるPageRankは、リンクを使ってページを評価します。もっとも、すべての被リンクが、ページを紹介する目的で張られているわけではありません。第6章では、実際のリンク元を分類し、その内訳を見ていきます。
ただし、同じスターターガイドは、PageRankは多数あるランキングシグナルの1つにすぎない、とも書いています。どれくらいの重みを持つかは、公開されていません。被リンクが重要でないという意味ではなく、被リンクだけで順位が決まるわけではありません。本数だけを増やしても、それだけで順位が上がるとは限りません。
SEOツールには、サイトの強さを「ドメインの強さ」として数字で示すものがあります。ただ、これはツールが独自に計算した数字で、Googleが公開している評価ではありません。
良い被リンクと悪い被リンク
被リンクには、評価の手がかりになるもの、評価に影響しにくいもの、Googleのポリシーに違反するものがあります。
良い被リンクは、内容に関係のあるサイトが、読者のために自然に張ったリンクです。たとえば、同じ業界の団体が会員企業を紹介するページや、取引先が導入事例として自社を紹介している記事からのリンクです。リンク元のページに信頼性があり、リンク先の内容が前後の文章で適切に紹介されていれば、より自然なリンクといえます。
評価に影響しにくい被リンクもあります。リンクを張る側は、そのリンクが広告や有料のものであること、推薦ではないことを、relという属性でGoogleに伝えられます。代表的なのが、有料のリンクに付けるrel="sponsored"と、リンク先とサイトを関連付けたくないときに付けるrel="nofollow"です。属性はページのHTMLの中に書くもので、画面の見た目には出ません。Googleは、こうした属性が付いたリンクは一般にたどらない、と書いています。SEO対策の見積もりに有料リンクが含まれている場合は、こうした属性が付くかどうかも確認する必要があります。
悪い被リンクは、検索順位を操作することを主な目的として作られたリンクです。Googleは、スパムに関するポリシーの「リンクスパム」で、例を具体的に挙げています。主なものは次のとおりです。
| 例 | どういうものか |
|---|---|
| リンクの売買 | 順位を上げる目的で、お金を払ってリンクを張ってもらう。商品やサービスと引き換えにする場合も含む |
| 過剰な相互リンク | 「リンクする代わりにリンクしてもらう」をくり返す。相互リンクのためだけのページを作る |
| 自動で作るリンク | プログラムやサービスを使って、自分のサイトへのリンクを大量に作る |
| 質の低いディレクトリやブックマークサイトへの登録 | リンクを得ることだけが目的の登録サイトに載せる |
| 埋め込んで配るリンク | 配布するウィジェットに、キーワードを詰め込んだリンクや見えないリンクを埋め込む。多くのサイトのフッターやテンプレートにリンクを埋め込んで広く配る |
| 掲示板やコメントへの書き込み | 投稿や署名の中に、不自然なリンクを入れる |
※Google 検索セントラル「スパムに関するポリシー」のリンクスパムの項から、主な例を抜き出して要約した(2026年9月25日に日本語版を参照)。
同じポリシーには例外もあります。広告やスポンサーシップを目的とした有料リンクは、rel="nofollow"またはrel="sponsored"を付けて区別すれば、リンクスパムには該当しません。
SEO対策の見積もりに「被リンク○本」という項目があったときの読み方は、SEO対策費用の記事でまとめています。
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被リンクの増やし方
被リンクは相手のサイトが張るものなので、自分だけで増やすことはできません。自分でできるのは、ページを見つけてもらう機会と、紹介・引用したくなる理由を増やすことです。
Googleは、SEOスターターガイドの「ウェブサイトを宣伝する」の節で、次のような方法を挙げています。
- SNSで発信する
- 同じテーマに関心を持つ人たちの集まりに参加する
- 広告を出す(オンライン・オフラインとも)
- クチコミで広げてもらう
- 名刺、レターヘッド、ポスターなどに、サイトのURLを必ず載せる
Googleは、この中でもクチコミが特に効果的で持続的だとしています。ただしクチコミには時間がかかるので、まずはコミュニティへの参加などに時間と労力を使う必要がある、とも書いています。
宣伝のほかに、リンクしたくなる理由を作る方法もあります。
- 自社で調べたデータや、実際に試した結果を載せる。他のサイトが根拠として引用しやすくなる
- 取引先へのインタビューや導入事例を載せる。紹介された側が、自分のサイトからリンクしてくれることがある
- 業界の専門誌やメディアに寄稿する、取材を受ける
- 新しいサービスや調査結果を、プレスリリースで知らせる
担当者が1人の会社なら、4つを一度に始める必要はありません。
どの方法も相手がいて、被リンクにつながるまでには時間がかかります。短期間で被リンクを確実に増やす方法はありません。「すぐに増やせる」と言われたら、第3章の表にあるリンクスパムに該当しないかを確認してください。確かめるには、どのサイトに、どういう形でリンクが置かれるのかを聞きます。スターターガイドも、過度な宣伝は逆効果になりうると書いています。読む人に嫌がられたり、検索結果を操作しようとしていると判断されたりする場合があるからです。
自分のサイトの被リンクを、Search Consoleで見る
被リンクを増やす前に、まず自分のサイトにいまどんな被リンクがあるかを確認しておきます。GoogleのSearch Console(検索での表示状況を確認できる無料の管理画面)で見られます。
Search Consoleを開き、左のメニューから「リンク」を選びます。「外部リンク」の欄に、3つの表が並んでいます。Search Consoleでは、他のサイトから自分のサイトへの被リンクが「外部リンク」と表示されます。この記事でいう外部リンク(自分のサイトから他のサイトへ向かう発リンク)とは逆向きなので、混同しないようにしてください。
| 表 | 分かること |
|---|---|
| 上位のリンクされているページ | 自分のサイトのどのページに、被リンクが多く付いているか |
| 上位のリンク元サイト | どのサイトから、多くリンクされているか |
| 上位のリンク元テキスト | リンクがどんな言葉で張られているか |
1つ目の表では、想定していたページにリンクが集まっているかを確認します。2つ目の表では、リンク元が知っているサイトかどうかを確認します。3つ目の表では、どんな言葉でリンクされているかを確認できます。社名やサービス名ではない、宣伝のような言葉が並んでいたら、第7章の確認に進みます。
画面の右上の「外部リンクをエクスポート」から「最新のリンク」を選ぶと、リンク元のページのURLと、Googleが前回そのリンクを確認した日を一覧で書き出せます。
この画面を読むときは、次の4つに気をつけてください。どれも、Search Consoleのヘルプに書かれています。
- 全部ではなく、一部が表示される。 サイトの被リンクを把握するためのサンプルであり、すべてのリンクを網羅した一覧ではない
- すでに消えたリンクも残る。 Googleがこれまでに見つけたリンクが表示されるので、リンク元のサイトですでにリンクが外されていたり、ページ自体がなくなっていたりすることがある
nofollowが付いているかどうかは表示されない。 付いているリンクがあっても、この画面では他のリンクと区別できない- リンク元のサイトは、ドメインごとにまとめて表示される。
www.の有無やサブドメインの違いは区別されない
つまり、表示された本数を、そのまま「評価されている被リンクの本数」として読むことはできません。ここで確認するのは、自分のサイトのどのページが、どのサイトからリンクされているかです。
被リンクがどのページに集まっているかによって、どのページからどのページへ内部リンクを張るべきかが変わります。その決め方と、このサイトで内部リンクを数えた記録は、内部リンクSEOの記事にまとめています。
新しいサイトと、ある中小企業のサイトの被リンクを比べた
被リンクは、実際にはどこから付いているのか。Search Consoleの「リンク」で、2つのサイトを確認しました。
1つ目は、このサイト(arrowsdc.jp)です。記事の公開を始めたのは2026年9月7日で、運営している私たちの認識では、被リンクはまだほとんどありません。Search Consoleの「リンク」を開いても、2026年9月25日の時点では「データを処理しています。1 日後にもう一度ご確認ください」と表示され、表そのものが出ていません。
2つ目は、ある中小企業のサイトです。少なくとも5年前からお知らせを掲載していますが、解説記事は数本にとどまります。「最新のリンク」を書き出すと、リンク元のページは114件、リンク元のサイトは40でした。リンク元を種類ごとに分けると、次のようになります。
| リンク元の種類 | サイト数 | ページ数 |
|---|---|---|
| 会社や事業者を一覧に載せるサイト(企業データベース、企業リスト、地域や業種の事業者検索・比較) | 20 | 55 |
| 口コミ・評判のサイト | 3 | 24 |
| 求人サイト | 6 | 10 |
| 業界団体・行政 | 4 | 6 |
| IPアドレスだけのサイト | 1 | 11 |
| その他(関係先、イベント、SNS、Q&Aサイト、執筆者の紹介など) | 6 | 8 |
※Search Consoleの「リンク」から「最新のリンク」を書き出し(2026年9月25日)、リンク元のドメインごとに筆者が分類した。書き出しに含まれるリンクをGoogleが前回確認した日は、2025年2月〜2026年7月。
114件のうち95件、8割あまりは、会社や事業者を一覧に載せるサイト、口コミ、求人、業界団体・行政からのリンクでした。これらは、事業活動や採用、団体への加入に伴って掲載されたものです。記事を読んだ人が紹介のために張ったリンクというより、会社があることに付いてきたリンクと言えます。業界団体からのリンクは、第3章で良い被リンクの例に挙げたものです。ほかのリンクが評価にどれだけ使われているかは、この書き出しからは分かりません。
これは一社だけの事例です。採用の有無や業界団体への加入状況などが違えば、リンク元の内訳も変わります。自分のサイトでも「最新のリンク」を書き出して種類ごとに分けると、被リンクがどのような活動に伴って得られたものかを確認できます。
第4章で挙げた方法の多くは、記事や情報発信を起点にしています。一方、この中小企業のサイトでは、記事ではなく、事業活動や採用などに伴って生まれたリンクが大半でした。
このサイト(arrowsdc.jp)は記事を28本公開していますが、私たちの認識では、被リンクはまだほとんどありません。Googleも、リンクしてくれるサイトは時間がたてば自然に現れる、と書いています。これに対して、中小企業のサイトに付いていたリンクの多くは、会社や事業者の一覧、口コミ、求人のサイトからのもので、記事の本数とは関係なく、事業を続けるうちに載っていくものでした。
自社情報が掲載されている外部サイトは、一度内容を確認しておく価値があります。社名、所在地、サイトのURLが、自社サイトの表記と一致しているかを確認します。誤りや表記の違いがあり、自分で修正できる掲載先なら直しておきましょう。書き方をそろえるのは、別々のサイトに載っている情報を、検索エンジンやAIが同じ会社のものだと判断しやすくするためです。
ただし、リンクを得るためだけに、質の低いディレクトリに登録して回るのは、第3章の表にあるリンクスパムにあたります。確認するのは、すでに載っている情報が正しいかどうかです。
知らないサイトからのリンクを見つけたら
「上位のリンク元サイト」を見ると、知らないサイトが並んでいることがあります。第6章の中小企業のサイトにも、ドメイン名ではなく、IPアドレス(数字の並び)だけで表示されるサイトからのリンクが11件ありました。URLの構造は、表の「会社や事業者を一覧に載せるサイト」に入れた地域の事業者ディレクトリと同じでした。そのため、見慣れないサイトに見えても、すでに載っていた事業者ディレクトリと同じものだった可能性が高いと言えます。IPアドレスだけで表示されていること自体は、危険なサイトであることを意味しません。ほかにも、内容と関係のないサイトや、自動で作られたようなサイトが並ぶことがあります。
このようなリンクを見つけても、すぐに否認する必要はありません。否認とは、特定のリンクを評価の対象から外すようGoogleに伝える、Search Consoleの機能です。Googleは否認ツールのヘルプで、ほとんどのサイトではこのツールを使う必要はない、と書いています。否認を検討する必要があるのは、スパム的・人為的なリンクが多数あり、それが手動による対策(Googleが人の判断で順位を下げたり、検索結果から外したりする措置)の原因になっているか、そのおそれがある場合に限られます。
ただし、Search Consoleヘルプの日本語版を読む際には、注意したい点があります。「リンク」のヘルプの日本語版は、知らないサイトやスパムの可能性があるサイトについて、削除を依頼し、それでも表示されるなら「サイトを否認する必要があります」と書いています。英語版の同じ箇所は「you might need to」「if all else fails」という書き方で、ほかに手がなければ否認が必要になるかもしれない、という意味です。日本語版のほうが断定的な表現になっています。同じヘルプには、既知のスパムサイトからのリンクは、Googleが通常は無視する、とも書かれています(どちらも2026年9月25日に日本語版と英語版を参照)。
知らないサイトからのリンクを見つけたときに確認するのは、次の2つです。
- Search Consoleの左のメニューの「セキュリティと手動による対策」→「手動による対策」に、通知が届いていないか
- 自社または過去に依頼した業者が、リンクを買ったり、相互リンクを大量に張ったりしていないか
どちらにも当てはまらなければ、多くの場合はそのまま経過を見れば問題ありません。当てはまる場合は、まずリンク元にリンクの削除を頼みます。否認を考えるのは、削除してもらえず、手動による対策の通知が来ている場合、または、リンクを購入したり、人為的に大量のリンクを作ったりした事実があり、手動による対策を受ける可能性がある場合です。
ARROWSのSEOコンサルティング
被リンクは相手のサイトが張るものですが、内部リンクは自分で張れます(第1章)。第5章で見た被リンクの集まり方をもとに、どのページからつなぐかも、自分で決められます。
ARROWSのSEOコンサルティングでは、記事どうしをどうつなぐかを、記事の計画と一緒に設計します。中心になる記事と、それを支える記事を決めたうえで、同じテーマの記事をすべてつなぐのではなく、中心の記事の順位を押し上げる記事だけを選んでつなぎます。
記事が増えたあとの点検は、マーケティングコンサルティングで続けてお受けします。
まとめ
被リンクは、他のサイトから自分のサイトへ向けて張られたリンクです。ページの紹介として生まれるものだけでなく、企業情報の掲載や採用活動などに伴って付くものもあります。
- 被リンクは、見つけてもらう経路になり、評価の手がかりにもなる。ただし、多数ある手がかりの1つで、本数だけで順位が決まるわけではない
- 良い被リンクは、関係のあるサイトから自然に付いたもの。順位を上げる目的で買ったリンクや、過剰に交換したリンクは、Googleのポリシー違反になる
- 増やすためにできるのは、見つけてもらう機会と紹介したくなる理由を増やすこと。どの方法も時間がかかる
- ある中小企業のサイトでは、被リンクの8割あまりが、会社や事業者を一覧に載せるサイト・口コミ・求人・業界団体や行政からだった。その中小企業のサイトでは、自然に集まった被リンクの多くが、記事ではなく、事業活動や採用、団体への加入などに伴って生まれていた
- 自分のサイトの被リンクはSearch Consoleの「リンク」で確認できる。表示されるのは一部で、知らないサイトが出てきても、多くの場合は否認しなくてよい
このサイト(arrowsdc.jp)は記事の公開を始めたばかりで、被リンクはまだほとんどありません。記事を起点に自然な被リンクが生まれるまでには、時間がかかります。
まずはSearch Consoleの「リンク」で、自分のサイトがどこからリンクされているかを確認してみてください。あわせて、会社の一覧や口コミ、求人のサイトに載っている社名・所在地・URLに誤りがないかを確認しましょう。記事から被リンクが生まれるのを待つ間にも、できることはあります。




