ホームページの改善とは
ホームページの改善とは、いまあるホームページを作り直さずに、ページを直したり、新しいページを足したりして、問い合わせや予約といった成果につなげていくことです。「Webサイトの改善」「サイト改善」と呼ばれることもありますが、意味は同じです。
ホームページを見直す方法には、リニューアルもあります。リニューアルでは、ページの分け方や並び、デザインから作り直します。改善では、いまの構成はそのままに、1ページずつ手を入れていきます。どちらを選ぶかの分かれ目は、第7章で触れます。
改善というと、どこを直すかに目が向きます。キャッチコピーを変える、写真を替える、ボタンを目立たせる。どれも改善の一部です。ただ、直しただけでは、良くなったのか、変わらなかったのか、かえって悪くなったのかが分かりません。分からなければ、次にどこを直すかも決められません。
この記事では、直す前の状態を記録し、ページを直し、決めた日に結果を確かめて、そのままにするか元に戻すかを決めるまでの流れを「改善」と呼びます。
改善の進め方
改善は、5つの手順で進めます。1つ目から4つ目までは、直す場所を決めるための手順です。第1章で説明した「直す前に記録し、直したあとに確かめる」という流れは、5つ目の手順に含まれます。
1つ目は、何を増やしたいかを決めることです。問い合わせ、来店の予約、資料の請求、採用への応募など、ホームページでいちばん増やしたいものを1つ選びます。1つに絞るのは、あとで確かめる数字を決めるためです。
2つ目は、いまの数字を見ることです。確かめる数字は、ホームページに来た人の数、検索結果での表示回数とクリック数、問い合わせなどの成果の件数の3種類です。来た人の数は、アクセス解析(サイトに来た人の数や、どのページが見られたかを数える道具)で見ます。検索結果での表示回数とクリック数は、Search Console(Googleが無料で提供している、検索での表示状況を見る管理画面)で見ます。アクセス解析やSearch Consoleを見られないときは、ホームページを作った会社に、自社のGoogleアカウントでも確認できるようにしてほしいと頼みます。問い合わせの件数は、自社の記録で数えます。
3つ目は、どこで止まっているかを見つけることです。来る人が少ないのか、自社のサービスを探している人が来ていないのか、それとも問い合わせの手前で止まっているのか。どこで止まっているかで、直す場所が変わります。この3種類の数字をもとに、どこから直すかを大まかに決める方法は、次の章で説明します。くわしい見分け方と、手を付ける順番は、ホームページの問い合わせを増やす方法の記事で解説しています。
関連記事ホームページの問い合わせを増やすには?アクセスより先に、誰が来ているかを確かめる
4つ目は、直す場所を1か所に決めることです。直したい場所はいくつも見つかりますが、一度に直すのは1か所にします。理由は第5章で説明します。
5つ目の、直して確かめるところが、この記事の中心です。第4章から順に説明します。
何を直すかを決め、結果を確かめるのは自社です。ホームページを更新するための管理画面に入れない場合は、作った会社にページを直す作業を頼みます。
症状に応じて、直す場所を選ぶ
どこを直すかは、症状によって変わります。よくある症状と、まず確かめること、直す内容の例を表にまとめました。
| 症状 | まず確かめること | 直す内容の例 | 参考記事・相談先 |
|---|---|---|---|
| 来る人が少ない | Search Consoleで、検索結果に表示された回数と、そのときのキーワード | お客さんが検索して知りたいことに答えるページを足す | ホームページ集客の記事 |
| 来ているのに、問い合わせが無い | Search Consoleのキーワード(情報を調べるだけの人が多くないか)。アクセス解析で、問い合わせフォームのページが開かれた回数 | 何を頼める会社かを書く。いちばん目立つボタンの行き先や、フォームの項目を見直す | ホームページの問い合わせを増やす方法の記事 |
| スマートフォンで見にくい。表示が遅い | 自分のスマートフォンで、ページを開いてから問い合わせまでの流れを確かめる | 文字の大きさ、ボタンの押しやすさ、写真のファイルの大きさ | 作った会社に頼むことが多い |
| 載せたい情報の置き場所が、いまのページの分け方では決まらない | いまのページの一覧と、載せたい情報の一覧 | 改善ではなく、作り直しを考える | ホームページリニューアルの記事 |
| 直し方が分からない。管理画面に入れない | 何で作られているか。管理画面に入れるか | 自分で直せる範囲を確かめる | ホームページの更新方法の記事 |
※症状の分け方と、直す内容の例は、筆者が整理したもの。
自社がどの行に当たるかは、第2章で見た3種類の数字から選びます。来た人の数も、検索結果に表示された回数も少ないなら、「来る人が少ない」の行です。表示やクリックはあるのに、問い合わせが無いなら、「来ているのに、問い合わせが無い」の行です。何人なら「来る人が少ない」と言えるのか、決まった基準はありません。どちらとも決めきれないときは、「来ているのに、問い合わせが無い」の行から始めます。新しいページを足すより、いまあるページを直すほうが、少ない手間で取り組めることが多いと考えているためです。
「来ているのに、問い合わせが無い」の行を選んだら、「まず確かめること」に書いた順に確かめます。Search Consoleに出ているキーワードが、情報を調べるだけの人が使うものばかりなら、何を頼める会社かを書くところから直します。キーワードを見ても、その人が情報を調べたいのか、仕事を依頼したいのかが分からないときは、判断をいったん保留し、次の確認に進みます。次に、サービスのページが開かれた回数と、問い合わせフォームのページが開かれた回数を並べます。サービスのページに比べて、フォームのページが開かれた回数が少ないなら、サービスのページのいちばん目立つボタンを押して、問い合わせフォームに進むかを確かめます。進まなければ、ボタンの行き先から直します。ボタンに問題が無いときや、回数を並べても決められないときは、自分のスマートフォンでページを開き、問い合わせまで進んでみて、迷ったところを最初の1か所にします。
症状は違っても、直すときの進め方は同じです。直す前に控え、1か所ずつ直し、見る日に確かめます。
直す前に、改善の記録をつける
直した効果を確かめるには、直す前の状態が分かっている必要があります。そこで、ページを直す前に、1行の記録をつけます。この記事では、これを「改善の記録」と呼びます。紙でも、表計算のファイルでもかまいません。
記録には、次の7つの欄を用意します。直す前に書けるところを書き、直した日と結果は、あとから書き足します。
| 欄 | 書くこと | いつ書くか | 記入例 |
|---|---|---|---|
| ページ | どのページを直すか | 直す前 | 外壁塗装のサービスのページ |
| 何を | 何をどう変えるか。文章なら、直す前の文と、直したあとの文 | 直す前 | 冒頭の1文を「創業40年の実績」から「外壁の塗り替えを、見積もりから施工まで自社で行います」に |
| なぜ | どの数字や、どんなお客さんの声をもとに、直すと決めたか。お客さんの声が無ければ、自分で確かめたこと | 直す前 | 問い合わせの電話で「何を頼めるのか分からなかった」と言われた |
| 直す前の数字 | いつからいつまでの、何の数字か。問い合わせは、中身も | 直す前 | 9月8日〜10月5日の4週間:このページの検索での表示回数320回、クリック6回。7月〜9月の3か月:問い合わせ2件(うち1件は営業の売り込み) |
| 見る日と、見るもの | いつ、何を見るか。変化を確認できなかったときに、同じ場所を何回まで直すか | 直す前 | 11月4日に、検索での表示回数とクリック数。1月上旬に、問い合わせの件数と中身。変化を確認できなければ、もう1回だけ直す。それでも確認できなければ、次の場所に進む |
| 直した日 | ページを直して公開した日 | 直した日 | 10月6日 |
| 結果と決めたこと | 見た結果と、直したままにするか、戻すか | 見る日 | (見る日に書く) |
※記入例は架空のもの。
「なぜ」の欄に書けるお客さんの声が無いときは、自分で確かめたことを書きます。自分のスマートフォンで問い合わせまで進んだときに迷った点を書きます。Search Consoleに出ているキーワードとページの内容にずれがあれば、それも記録します。たとえば「スマートフォンで開くと、最初の画面に、何を頼めるのかが書かれていなかった」のように書きます。
見る日が2つあるのは、検索での数字と、問い合わせの件数とで、確かめられるまでの時間が違うからです。理由は第5章と第6章で説明します。
1か所直すたびに、記録を1行足します。ページを直す操作を作った会社に頼んでいる場合も、記録は自社で持ちます。
直す前の文章や写真は、必要なときに元に戻せるように控えておきます。改善の記録は、その控えに、直す理由と、直す前の数字、見る日を足したものです。文章と写真の控え方は、ホームページの更新方法の記事で解説しています。
関連記事ホームページの更新方法は?自分で直せる範囲と、直したあとに確かめること
検索の数字はあとからでも見られる。何をなぜ変えたかは、その時に書く
7つの欄には、あとからでも埋められるものと、その時に書かないと残らないものがあります。
検索での表示回数とクリック数は、Search Consoleに登録してあれば、あとからでも見られます。検索パフォーマンスという画面で、期間を「過去16か月」まで選べるからです。直す前の数字を書き忘れても、直した日さえ分かっていれば、その前の期間の数字は出せます。ただし、見られるのは、登録したあとの数字です。Googleの「ウェブサイトまたはプラットフォームのプロパティを Search Console に追加する」というヘルプには、Search Consoleに追加されるとすぐにデータ収集が開始される、とあります。まだ登録していなければ、直す前に登録しておきます。
登録したばかりで、直す前の数字がまだ無いときは、直す内容によって分けてよいと私は考えています。検索での数字で確かめたい直しは、直す前の数字が数週間ぶんたまってから直します。表示がおかしい、ボタンを押しても進まないといった直しは、待たずに直します。その場合は、記録の「直す前の数字」の欄に、まだ数字が無いことを、そのまま書いておきます。
一方、何を、なぜ変えたのかは、その時に書かなければ残りません。直す前の文章は、上書きすれば消えます。「何を頼めるのか分からなかった」というお客さんの声も、時間がたてば忘れます。問い合わせた人が何を頼みたかったのかも、記録しておかなければ忘れてしまいます。
だから、数字より先に、何をなぜ変えるのかを書きます。直した日は、直したその日に書き足します。
このブログの記録に、足りなかった欄
このブログでも、公開した記事を直すたびに、記録を1行ずつ残しています。2026年10月2日の時点で、45本の記事を、のべ99回直した記録があります。会社のトップページやサービスのページではなく、ブログの記事を直した記録で、残しているのは、直した日、どの記事か、何を変えたかです。
この記録には、直す前の数字、見る日、結果の欄がありません。検索での数字は、直した日をもとにSearch Consoleでさかのぼれます。ただ、いつ、何を確かめるかを事前に決めていなかったため、直したあとにどうなったかは、この記録には1行も書かれていません。分かるのは、いつ、何を変えたかまでで、効果があったかどうかは、この記録だけでは判断できません。
数字には、集計した期間も添える
直す前の数字には、何を数えたものかと、集計した期間を書き添えます。
誰かがまとめた解析の資料を見ていて、気になる点が出てきたとき、まとめの元になったデータを取り直すことがあります。私にも経験がありますし、珍しいことではないと感じています。まとめた数字だけが残っていて、いつの、何を数えたものかが分からないと、あとから見た人は、その数字を確かめられません。
改善の記録も同じです。「直したら問い合わせが増えた」とだけ書いてあると、次に見る人は、いつの、何の数字と比べたのかを確かめられません。担当者が替わっても使えるように、「9月8日〜10月5日の4週間」のように、数字とあわせて期間も書いておきます。
1か所ずつ直し、見る日を先に決める
改善の記録は、1か所直すごとに1行書きます。同じ時期に2か所を直すと、数字が動いたときに、どちらが効いたのかが分かりません。サービスのページの冒頭の文と、問い合わせフォームの項目を同じ週に直して、翌月に問い合わせが増えたとします。うれしい結果ですが、どちらの直しが問い合わせにつながったのかは判断できません。
作り直すときも、一度に変えるものを1つに絞るという考え方は、ホームページリニューアルの記事で紹介しました。この記事では、同じ考え方を、ページごとの小さな直しにも当てはめています。数字が動いたときに、直前に直した場所から確かめられるからです。
ただし、料金や営業時間のように、事実が変わったときの訂正は、待たずに直します。記録には、直した日と、何を変えたかを1行足しておきます。
もう1つ、直す前に決めておくのが、見る日です。先に決めて記録に書いておかないと、直した翌日の数字に一喜一憂したり、確かめないまま忘れたりしがちです。
見る日は、2つ決めます。1つ目は、検索での数字を見る日です。直した日から数週間あとに設定します。第4章の記入例では、4週間あとにしました。数週間という長さは、Googleの資料にある目安です。この章の終わりで引用します。
ボタンの行き先を変えるなど、検索結果での見え方が変わらない直しは、検索での数字だけでは効果を確かめにくくなります。このときは、1つ目の見る日に、問い合わせフォームのページが開かれた回数を、アクセス解析で見ます。フォームの項目を直した場合も、ページが開かれた回数だけでは効果を確かめられません。この場合は、問い合わせの件数と中身を見ます。どちらの場合も、何週間待つかの目安は、資料にはありません。検索での数字を見るときと同じ長さにそろえておくと、直す前の同じ長さの期間と比べやすくなります。
2つ目は、問い合わせの件数と中身を見る日です。問い合わせが月に数件のホームページでは、1か月の件数は揺れるので、直したあとの3か月ほどをまとめて見るのがよいと私は考えています。理由は、次の章で説明します。
次の1か所を直すのは、1つ目の見る日を過ぎてからにします。問い合わせを見る日まで待つと、直せるのは3か月に1か所になってしまうからです。そのかわり、問い合わせの件数は、その3か月に直したもの全体の結果として見ます。どの直しが効いたのかまでは、問い合わせの件数からは分けられません。
Googleの資料では、どう書かれているか
この節では、見る日を数週間あとに設定する理由と、直した日を記録に書く理由を、Googleの資料で確かめます。手順そのものは、ここまでの内容で進められます。
1つ目の見る日を数週間あとに設定するのは、Googleが「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」で、〈一般的には、数週間待ってから Google 検索の検索結果に良い影響があったかどうか確認することをおすすめします。ただし、変更すれば必ず目に見える変化が現れるというわけではありません。〉と書いているからです。これは、検索結果への影響を確かめるまでの期間の目安です。問い合わせが増えるまでの期間を示したものではありません。
直した日を記録に書くのにも、理由があります。Googleは、「パフォーマンス レポート(検索結果): 一般的なタスクとユースケース」というSearch Consoleのヘルプで、〈ページに加えた特定の変更が、検索パフォーマンスの向上に直接つながったかどうかを判断するのは難しい場合があります。〉と書いています。理由として挙げているのは、競合サイトの改善など、ほかの出来事も影響しうることです。そのうえで、測り方を〈過去の同様の期間と比較して、検索における改善が、サイトに変更を加えた時期の近くで発生しているかどうかを確認します〉としています。変えた時期の近くで数字が動いたかを見るので、いつ変えたのかが分かっていなければ、比べようがありません。
Search Consoleには、グラフの日付にメモを付ける、アノテーションという機能もあります。「Search Console のアノテーション」によると、検索パフォーマンスのグラフで、日付を右クリックして、120文字までのメモを書けます。メモを書き込めないときは、ホームページを作った会社に、書き込めるようにしてもらえるかを聞きます。直した日は、改善の記録に書いてあれば足ります。メモは、グラフを開いたときに直した日を思い出すための補助なので、使わなくても手順は進められます。
来る人が少ないホームページでは、何を見て確かめるか
直した効果の確かめ方としてよく紹介されるのは、割合を比べる方法です。来た人のうち問い合わせた人の割合が上がったか。すぐに帰ってしまった人の割合(直帰率)が下がったか。2つの案を、来た人に出し分けて、どちらが成果につながったかを比べる、A/Bテストという方法もあります。
これらは、来る人が多いサイトに向いた方法です。来る人が少ないホームページでは、割合が1件で大きく揺れます。
月に500人が来て、問い合わせが2件なら、割合は0.4%です。翌月も500人が来て、問い合わせが3件になれば0.6%で、割合は1.5倍になります。けれども、増えたのは1件です。
件数で見ても、1件の差だけでは判断できません。問い合わせが2件から3件に増えても、直した効果なのか、たまたまなのかは分からないからです。来る人が少ないうちは、「直したから問い合わせが増えた」と言い切れる場面は、多くありません。
それでも、確かめられることはあります。早く確かめられるものから、3つ紹介します。
1つ目は、直したところが、意図したとおりに出ているかです。自分のスマートフォンでページを開き、問い合わせまで進んでみます。直した文が表示されているか。ボタンを押すと、問い合わせのフォームに進むか。これは、直した内容が正しく反映されたかを確かめる作業です。効果を判断する前に、直したその日に確認できます。
2つ目は、直したページの、検索での表示回数とクリック数です。問い合わせ件数より数が多い傾向があるため、変化を捉えやすくなります。Search Consoleの検索パフォーマンスで、直したページに絞り、直したあとの期間と、直す前の同じ長さの期間を比べます。Googleは「パフォーマンス レポート(検索結果): 高度なフィルタリングと比較」で、2つの期間を比べるときは、週単位か月単位でまとめて見ることを勧めています。曜日による違いの影響が薄まるから、というのが資料の説明です。あわせて、そのページが表示されるキーワードに変化があるかも見ます。季節によって検索の数が動く業種では、前の年の同じ時期とも比べます。ここで言えるのは、直した時期の近くで数字が動いたかどうかまでです。第5章で見たとおり、Googleも、直接つながったかどうかの判断は難しい場合がある、としています。
ボタンの行き先を直したときは、検索での数字のかわりに、問い合わせフォームのページが開かれた回数を見ます。アクセス解析がGoogleアナリティクス(GA4)なら、「レポート」の「エンゲージメント」から「ページとスクリーン」を開くと、ページごとの表示回数が並びます。その中から、問い合わせフォームのページの行を探し、直す前の同じ長さの期間と比べます。見られないときは、ホームページを作った会社に頼みます。
3つ目は、問い合わせの件数と中身です。直したあとの3か月ほどをまとめて、直す前の3か月と比べます。件数が1件、2件増減しただけでは判断せず、問い合わせの中身を確かめます。自社が受けたい仕事についての問い合わせだったか。やり取りの中で、どのページを見て問い合わせたのかも聞いておきます。問い合わせがほとんど無いホームページでは、比べる中身がまだ無いので、2つ目の検索での数字を先に見ます。
| 見るもの | いつ見るか | どこで見るか |
|---|---|---|
| 直したところが、意図したとおりに出ているか | 直した日 | 自分のスマートフォン |
| 直したページの、検索での表示回数とクリック数、表示されるキーワード。ボタンの行き先を直したときは、問い合わせフォームのページが開かれた回数 | 1つ目の見る日(直してから数週間あと) | Search Console。フォームのページは、アクセス解析 |
| 問い合わせの件数と中身 | 2つ目の見る日(直してから3か月ほどあと) | 問い合わせの記録 |
※見るものの分け方と、3か月という期間は、筆者の考え。
3つとも、自社で確かめられます。直した日と、あらかじめ決めた2つの見る日に、それぞれ確認します。
直したままにするか、戻すか、作り直しに切り替えるか
見る日が来たら、改善の記録の最後の欄に、見た結果と、決めたことを書きます。確かめた結果に応じて、次のように対応します。
- 良くなった:直したままにして、次の1か所に進む
- 変化を確認できない:直す前に決めておいた回数まで、同じ場所をもう一度直す。そのあとは、次の1か所に進む
- 悪くなった:控えておいた文章と写真で、元に戻す
良くなった、悪くなったは、1件の差では決めません。検索での数字は、直す前の同じ長さの期間と比べます。ただ、何回増えれば良くなったと言えるのか、という決まった線は、この記事で引用したGoogleの資料にもありません。第4章の記入例のクリック6回のように、もとの数字が小さいときは、数回の増減では決められません。問い合わせは、3か月をまとめた中身で見ます。直したところが意図したとおりに出ていない、お客さんから「分かりにくくなった」と言われた、という場合は、数字を待たずに戻します。どちらとも判断できないときは、「変化を確認できない」として扱います。
迷いやすいのは、変化を確認できなかったときです。ここで迷わないように、同じ場所を何回まで直すかを、直す前に決めて、記録の「見る日と、見るもの」の欄に書いておきます。「変化を確認できなければ、もう1回だけ直す。それでも確認できなければ、次の場所に進む」のように書きます。
見る日に「変化を確認できない」となったら、決めておいた回数が残っているかを見ます。残っていれば、同じ場所を、別の直し方でもう一度直します。記録に1行足し、見る日も決め直します。回数を使い切っていたら、直したままにして、次の1か所に進みます。悪くなったと判断できる材料がなければ、ひとまず元には戻しません。何回にするかに、決まった数はありません。記入例では、もう1回にしました。
来る人が少ないうちは、「変化を確認できない」が続くことも多くなります。それでも、この手順で決められることはあります。直したところが意図したとおりに出ているかは、直したその日に確かめられます。悪くなったと分かれば、戻せます。変化を確認できなければ、決めておいた回数で、次の場所に進めます。そして手元には、いつ、どこを、なぜ直したのかと、その前後の数字が、1行ずつ残ります。直したことが効いたとは言えなくても、次にどこを直すかを考えるときや、作った会社に相談するときに、この記録から始められます。
悪くなったときに元に戻せるのは、直す前の文章と写真を控えてあるからです。戻したら、戻したことも記録に1行書きます。
問い合わせは3か月をまとめて見るので、そのあいだに何か所か直していることがあります。自社が受けたい仕事についての問い合わせが減っていても、どの直しが原因かは、件数や中身だけでは判断できません。このときは、まず、その3か月に直した場所を記録で並べ、どれも意図したとおりに出ているかを、もう一度確かめます。どれにも問題が無く、それでも戻すと決めたなら、いちばん最近の直しから1つずつ戻します。戻したことを記録に書き、見る日を決め直します。1か所ずつ直すのと、同じ考え方です。
この3つとは別に、作り直しを考えたほうがよい場合もあります。伝えたい情報を足そうとしても、いまのページの分け方や並びでは、置き場所が決まらないときです。ここで考えるのは、ページを追加する操作ではなく、情報の置き場所です。いまの構成で整理できるなら、ページを足したり直したりして対応できます。分け方や並びそのものを変える必要があるなら、作り直したほうが早いことがあります。作り直すか、手を入れるだけで足りるかの分かれ目は、ホームページリニューアルの記事で解説しています。
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直す作業を頼むときは、記録の行をそのまま渡す
直したままにするか戻すかを決めるのは、自社です。ページを直す操作や、元に戻す操作は、管理画面に入れなければ、作った会社に頼みます。
頼むときは、改善の記録の1行をそのまま渡します。どのページをどう直すかが書いてあるので、依頼の文としてそのまま使えます。あわせて、見る日と、その日に見る数字も決めておきます。直してもらって終わりにせず、見る日に一緒に数字を見る約束をしておくと、次にどこを直すかの相談がしやすくなります。
ARROWSの価値最大化Web制作
第7章で、伝えたい情報の置き場所が、いまのページの分け方では決まらないときは、作り直しを考える、と書きました。作り直すと決めても、完成まで公開を待つと、そのあいだは新しいページで数字を確かめることができません。ARROWSの価値最大化Web制作では、完成の日にまとめて公開するのではなく、できあがったページから順に公開していきます。つくりかけのページはお見せしません。
最初のページを公開した日から、数字の記録を始めます。次につくるページは、公開したページの検索での表示回数やクリック数、届いた問い合わせの中身を見て決めます。数字を見てから次を決める点は、この記事の改善と同じです。
公開した日から、フォームには相談が届き始めます。取りこぼさないよう、問い合わせフォームは最初の公開で完成した形にし、ページを足すたびにつくり直すことはありません。
まとめ
ホームページの改善は、直すところで終わりではありません。直す前に控え、1か所ずつ直し、見る日に確かめて、直したままにするか戻すかを決めるところまでが改善です。
まずは、次に直す場所を1か所決めて、直す前に、改善の記録を1行書いてみてください。どのページをどう変えるか、その理由、直す前の数字、見る日を書きます。直したページを公開したら、その日のうちに「直した日」の欄に日付を書き足します。




